徒然夜

孤独にあるのにまかせて、夜にPCと向かい合って、心に浮かんでは消える他愛のない事柄を、とりとめもなく書きつけてみる

夢で会えたら

汗で髪が張り付く程、じめじめと湿っぽい熱を帯びた頬に、七月の訃報はいっそう冷たく届いた。 今日が何の日なのかは深く考えずとも、カレンダーで日付を確認しただけですぐに理解できる。あれから一年、今日は祖父の命日だ。 赤や黄色に葉が色づき、枝は白…

CAN’T SLEEP FANTASY NIGHT

あと2分、1分……0分‼……あれ? 公演開始時間の17:00を過ぎても、演奏が始まるどころか、客席の照明さえ、未だ落とされない。待ち遠しい気持ちが募り、時計を見る頻度が増える。今か、今かと焦らされる。 その時だ。遂に辺りが暗くなったかと思うと、聞き覚えの…

生き残ったら、死にたくなった

袖を通る風に、まだ少し寒さを覚える頃。季節の変わり目。目に映るのは、いつもと何ら変わりのない、ありふれた景色。脳裏に焼き付くような特別な記憶もこれと言ってないような、そんな日常が、一瞬にして、忘れられぬ日と化した。それが、あの日だった。 8…

高専はくそ!

気付けば、学校に行かなくなって、ニートになって... それからもう、5ヵ月程が過ぎていた。 センター試験が終わってから少したったある日。もうずっと家にいるし、退学したつもりでいた私だったが、まだ退学届けを出していないということに気付いた。 年度が…

17歳、サンタさんの正体を知る

上は現在20、下は現在16の私達三姉弟。未だに全員、サンタさんの存在を信じていた訳である。この年齢になっても。 昨日当然、私は、煙突そのまま抜けたらうちはストーブに繋がっているんだけどどこから来るのかな?などと気にしながらも、例年通りホットミル…

Painter

三才までの切符を買うのなんて、合格発表後の物品購入で高専に行った中3の冬以来だった。あの日は雪が降っていて、とても寒かったのをよく覚えている。 そして一昨日。僕はあの雪の日以来初めて、三才までの切符を買った。それは定期が切れて初めて、再び高…

スター

1985年10月13日。33年前の今日、その日に、僕にとってのスターがこの世に生を預かった。 SEKAI NO OWARIのボーカルの深瀬君、33歳のお誕生日おめでとうございます…! 5年前。中1の美術の授業では、毎回必ず初めにクロッキーという、友達のとったポーズのデッ…

自分だけの、透明

思えばいつでも、何をするにも、私は目的ばかりを考えてきた。 何かに向かって頑張る事や、努力を積むことは好きだし得意な方だと思う。そうでもしないと、誰よりも不器用なくせに誰よりも負けず嫌いという自分の性質を満たせないから。 しかし、目標や目的…

独り

やることも対してないし、45日もあるなんて長すぎるしつまらない。 夏休みが始まる前、休み中の予定が開始2週間以内に終わる2つの部活の合宿くらいしかなかった私。今思い返すと、これからの日々にこの上ない怠惰を感じていた自分が、何だか懐かしい。 しか…

終止符とリスタート

5年間も通ったら、そのあとこの道を通らなくなった時、絶対寂しいよね。 雨の日も風の日も、遅刻した日も・・・・・・。必ず通る、駅から高専までの通学路。毎日特に変わり映えのしないその道を歩きながら、私はふと、そう思ったことがある。 通い慣れ、通い続け…

前を向けないなら、上を向けばいい

高専に入ったばかりの、毎日がわくわくや新たな発見の連続で、不安や心配の中にも、それよりも強い、確かな楽しさや好奇心を抱いていた一年生の四月。 新入生歓迎会の後日。私は、知り合ったクラスの子三人とともにある部活の見学へと、足を運んだ。 その部…

生きるのは、きっといつまでも...

「夜雨ちゃん、よう来てくれはったわぁ~」 改札を通ると、多く点在する帰り時の高校生達に紛れて、祖母が大きく手を振る。くしゃっとした弾けるような、かわいらしい笑顔。わざわざ改札前まで迎えに来てくれるあたり。懐かしい。 駅前のラトブ。日が暮れる…

少女の日の思い出

「大きなことを成し遂げるために 強さを与えて欲しいと 神に求めたのに 謙遜を学ぶようにと 弱さを授かった 偉大な事ができるようにと 健康を求めたのに より良き事をするようにと 病気を賜った 幸せになろうとして 富を求めたのに 賢明であるようにと 貧困…

髪は、過去と紙一重

何かを変えたい、一歩踏み出したい、一度過去を切り離して再スタートを切りたい・・・・・・そんなとき、今まで無意識に、まず見た目から変えてきたのが私だった。まるで一種の景気づけや、願掛けのように・・・・・・。 きつすぎず、上品に漂う香水の香り、やけにムーデ…